1891年トーマス・エジソンによって発明されたキネトスコープが映画の起源であるが、それを用いて1896年(明治29年)当時西洋技術の最先端あった映画が、日本で最初に上映された。

 日本人による映画撮影としては、1898年(明治31年)の浅野四郎による短編映画『化け地蔵』『死人の蘇生』に始まり、翌1899年(明治32年)には『芸者の手踊り』が東京歌舞伎座で公開された。

 では写真はどうかといえば、1854年(嘉永7年、安政元年)に外国人の手で浦賀奉行所与力の田中光儀を撮影した写真が、現存する最古の写真である。撮影したのは浦賀に上陸したペリー艦隊に同行していた写真家、エリファレット・ブラウン・ジュニアであった。 
 当時のカメラの技術精度から、1つの被写体を撮影するまで静止状態で数十分かかったため、この後も多くの写真が残されている訳ではない。

 しかし、いつ撮影されたかを厳密に特定はできないが、明治維新から明治初期位までの写真が確かに残っている。それを見てみよう。彩色は、これらが外国人へのおみやげとして販売されたもので、手塗りであったためである。中には、1950年に放火により焼失する前の貴重な鹿苑寺金閣の写真もある。






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